投資情報室

【テクニカル】旬なテーマを深堀り♪底堅い日経平均、正念場を迎えるドル円

2017年3月24日(金)
投資情報室 藤井明代

 今週の日経平均は19,262円と、週間ベースで259円下落して取引を終えました。米国でオバマケア代替法案を巡り議会との調整が難航していることから、今後の政策実現性への不透明感が市場を覆いました。為替市場では約2ヶ月ぶりの水準までドル安・円高が進行。22日の日経平均は414円安と急落し、昨年11月以降のトランプ相場で最大の下げ幅となりました。その後もドル円は1ドル110円60銭台まで円高が進行しました。しかし、日経平均には押し目買いの動きが見られ、23日から24日にかけて値を戻す底堅い展開となりました。一時はトランプ相場以降に支えとなっていた75日移動平均線を下回りましたが、週末にはこの水準を再び回復しています。また、急落を受けても1月以降のボックス圏内にとどまっていることが分かります。(図1)

【図1:日経平均 日足チャート】

日経平均日足チャート

  • kabuステーション、2017年3月24日終値データ

 次にドル円の一目均衡表の週足チャートを確認します。現在は雲の上に位置し、雲の上限である先行スパン2の水準近辺でトレンド転換か否かの正念場を迎えています。一目均衡表は、雲の厚さで抵抗の度合いをはかることができます。雲が厚くなるのは過去の相場のしこりが多くなっている証拠で、厚ければ厚いほど抵抗帯が強く機能するといわれます。今回の場合は厚い雲がローソク足の下に位置していることから、雲の上限が下値の抵抗として大きな影響を与えると考えられます。
 一方、この強い抵抗帯を下回ってしまうと、上昇局面として見られていたドル高トレンドが下落局面へ転換する合図として判断されてしまう可能性があります。そのため、今後は雲の上限を抵抗帯として、反発できるのか否かが重要ポイントとなります。
 また、併せて赤の基準線にも注目です。基準線は相場そのものの物差しとなり得るため、現在横ばいで推移する基準線が上下どちらの方向に振れるのかで強弱を判断することが出来ます。加えて、ローソク足が基準線の上で推移出来るかどうかもポイントの一つとなります。
 来週以降、仮にローソク足が雲の中に入った場合には、次の判断ポイントとして基準線の活用が有効となりそうです。

  【図2:ドル円週足チャート(一目均衡表)】

ドル円週足チャート(一目均衡表

  • kabuステーション、2017年3月24日15:15データ




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藤井明代

藤井明代

auカブコム証券 投資情報室 投資アナリスト

東京都出身。大手ネット金融グループを経て、2013年10月よりauカブコム証券。
売買手法や相場解説などを初心者の方にも分かりやすく解説することに定評あり。株主優待にも詳しく、マルチスキルを持つメンバーとして人気上昇中。

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