世帯所得の中央値は423万円

ときどき雑誌などで「年収〇万円世帯」という表現を見かけます。それが世の中の平均なのか、一体、日本人はどのくらい所得があるのか、気になったことはありませんか?今回は統計資料を使ってその実態に迫ってみます。

下図は所得金額の分布を表したグラフです。平均所得金額(※)は551万6千円、中央値は423万円となっています。平均値(平均所得金額)は一部の高所得金額に押し上げられてしまいますが、中央値は所得を低いものから高いものへと並べたときの真ん中の値ですので、より実態に近い金額といえます。
グラフを見ると、所得が1,000万円以上の世帯は全体の約1割しかないことがわかります。所得金額が「100~400万円」の世帯が多くを占めており、平均所得金額以下の世帯が6割を超えているのです。

※所得金額は、雇用者所得は世帯員が勤め先から支払いを受けた給料・賃金・賞与の合計金額、事業所得は世帯員が事業(農耕・畜産事業を除く。)によって得た収入から仕入原価や必要経費を差し引いた金額で、税金、社会保険料を差し引く前の金額です。

男女別、年齢階層別の平均給与は?

上記は1世帯での平均所得金額でしたが、会社員の平均給与はどのくらいなのかも気になるところです。
国税庁の調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者1人あたりの平均給与は、男性が545万円、女性が293万円でした。これを年齢別に見ると、男性は年齢とともに平均給与は高くなり、55-59歳が最も高く686万円です。一方、女性は年齢による差はあまりないようです。

この調査では、業種別の平均給与も発表しており、最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」で759万円、続いて「金融業、保険業」の631万円、「情報通信業」の622万円となっています。

世帯としての所得を増やすのであれば、夫婦が共働きをするなど働き手を増やすことでも実現できます。中央値や平均値はあくまでも一つの目安です。生活をしていくのに必要な所得、あるいは、少し余裕のある生活を目指すのに必要な所得は人それぞれですが、世の中の傾向を知りたい場合には、このような統計資料を参考にしてはいかがでしょうか。

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