原油や天然ガスなどの資源・エネルギー価格の高止まりが継続しています。
2月以降ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、供給不安などで上昇が加速しましたが、理由はそればかりではありません。
米国などの主要国では新型コロナ感染症の流行のピークアウトから経済が再開しており、ガソリンや燃料の需要が増加しています。
また、EV(電気自動車)シフトなど環境対応車に注目が集まる中で、その電源として期待された太陽光やバイオマス、風力発電といった再生可能姉ルギーだけで賄うことが出来ず、化石燃料のニーズが増加しているという経緯もあります。
さらに、ESGやSDGsなど持続可能な社会を目指す流れからは、新規の石油などの開発に消極的になっていることで、この面からも需給が引き締まるという状況です。

原油価格は北海ブレント原油先物で、今年3月に一時1バレル139ドル台にまで上昇しています。
これは2008年7月以来の高値水準です。
ウクライナ情勢の悪化で、米制裁の影響でロシア産原油の供給が減るとの観測がきっかけでした。
ただ、21年初の価格は55ドル前後でしたので、それ以前から着実に上昇基調にありました。

米国株ではありませんが、サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコ(ティッカー:AB)の時価総額が今年5月11日に、アップル(AAPL)を抜いて、世界首位になったことが話題となりました。
時価総額は企業価値を示す指標であり、アラムコは“世界で最も価値ある企業”と投資家から認められたことになります。
アラムコは原油価格の上昇を背景に業績も好調です。
米国を始めとしたインフレ傾向や供給不足もあり、当面は資源価格の高止まりが続くとの見方は少なくありません。

また、ロシアは天然ガスの供給でも重要なポジションにあります。
ロシアの国営ガス会社ガスプロムがポーランドなどを経由するパイプラインを通じた天然ガスの供給を停止との報道もあり、天然ガス価格もまた、価格が高騰しています。

そこで今回は、原油や天然ガスなどの資源・エネルギー関連株をピックアップします。

米国資源エネルギー関連7銘柄

シェブロン(CVX)

米カリフォルニア州に本社がある国際的な石油会社。
スーパーメジャーといわれる最大手の一角。
石油をはじめとするエネルギー関連製品を幅広く扱っている。
石油・ガスの探鉱から生産、輸送、精製、販売までを一貫して手掛けている。
20年10月には上流専業のノーブル社を買収。

チャート

週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

エクソンモービル(XOM)

世界最大級の石油会社。
スーパーメジャーの一角。
ロックフェラーの系譜を有する老舗。
1999年にエクソンとモービルが合併。
21か国に38の石油精製所を展開。
1万か所以上のガソリンスタンドも運営している。

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週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

コノコ・フィリップス(COP)

原油や天然ガスの探鉱や生産、輸送などの上・中流事業を展開。
スーパーメジャーの一角。
コノコとフィリップス石油が2002年に合併して設立。
世界15か国で展開。
今年5月にノルウェー領北海で11億ドルを投資して新油田鉱区を開発する計画を発表。

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週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

マラソン・オイル(MRO)

米国の大手エネルギー会社。
米、カナダ、ノルウェーなどで石油や天然ガスの探鉱・生産を行うエネルギーの上流企業。
赤道ギニアでは天然ガスの液化、再ガス化などを展開している。

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週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

セノバス・エナジー(CVE)

カナダを拠点としたエネルギー企業。
カナダのほか米国、アジア太平洋地域でも事業を展開。
原油や天然ガスの生産、精製やアップグレードを行う。
上流から小売りなどの下流まで幅広く展開。

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週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

アンテロ・リソーシズ(AR)

米国の独立系石油・天然ガス企業。
天然ガス、天然ガス液体および精油の探査・開発などを行っている。
水処理にも展開。
ペンシルバニア州とウエスト・バージニア州にまたがる地域に天然ガス田を所有。
アパラチア山脈地方にも優良な天然ガス田保有と。

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週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

EQT(EQT)

米国内で天然ガストップの老舗。
米北東部のアパラチア盆地で長期にわたり採掘の実績。
探査や開発、生産の上流部門に経営資源を集中。
21年に同業のアルタ・リソーシズを買収。

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週足表示、2022年5月13日まで
価格はNYSEBQT参照
出来高は当社取扱開始時より計測

和島英樹

和島英樹

経済ジャーナリスト。

日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年ラジオNIKKEIに入社。
東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。
2020年6月に独立。企業トップへの取材は1,000社以上。
ラジオNIKKEI担当番組に「マーケット・プレス」など。
四季報オンライン、週刊エコノミストなどへ寄稿多数。
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。
日本テクニカルアナリスト協会評議委員。


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