おしえて神戸先生~人生100年時代をあなたはどう生きる?~
第四話 つくろう!「じぶん年金」 ①iDeCoってどういう制度?
8月下旬に将来の公的年金の財政見通しが発表されました。マスコミの中には、68歳まで働く必要があるなど不安感を抱かせる論調の所もあり、またまた老後資金が心配になった方もおられるのではないでしょうか。
「人生100年時代」を迎える中で、豊かな人生をまっとうするためには、公的年金等の「公助」に加え、「自助」も重要になります。老後への備えとして、税制面で大きなメリットを設け、国が推進している制度の一つが、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」です。
iDeCoは、国民年金、厚生年金といった公的年金(公助部分)に対し、私的年金(自助部分)に位置づけられます。
加入者本人が毎月一定の金額を拠出し、定期預金・投資信託・保険などの金融商品で運用、60歳以降に年金や一時金として受け取ります。(図1 加入から給付までの流れ)
日本在住の20歳以上60歳未満の方であれば、原則として誰でも加入することができます(※)。
対象にならないのは60歳以上の人と国民年金を滞納、または免除を受けている人です。掛金は毎月5,000円から、1,000円単位で自由に設定でき、上限金額は働き方や会社の年金制度によって異なります。(図2 加入者拠出限度額)
また、iDeCoで積み立てた年金資産は、転職・離職した際に移換の手続きをとることで、持ち運びできること(ポータビリティ)も特徴の一つといえるでしょう。
次回はiDeCoのメリット・デメリットをお話しします。
※iDeCo公式サイトに、カンタン加入診断があり、ご自分の拠出上限額を診断できます。(カンタン加入診断)
(出典)iDeCo公式サイト
神戸 孝(かんべ たかし)
FPアソシエイツ&コンサルティング代表取締役。三菱銀行、日興證券を経て、1999年FPアソシエイツ&コンサルティングを設立。CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師、日本FP学会会員。日本FP協会理事、金融庁金融経済教育研究会メンバー、同金融審議会専門委員、同「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」委員などを歴任する。
資産運用に強いFPとして評価が高く、著書・執筆先多数。
- ◆カブコムのiDeCoは、カブドットコム証券が受付金融機関、auアセットマネジメントが運営管理機関として運営しております。
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0120-870-301
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auアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3062号
確定拠出年金運営管理機関 登録番号792
加入協会:一般社団法人 投資信託協会
- 確定拠出年金は加入者が自己責任で運用する年金制度です。運用成績により、年金資産額が掛金や移換金の総額を下回る場合があります。
- 掛金を拠出できるのは60歳になるまでとなり、原則60歳まで途中の引き出し、脱退はできません。
- 運用期間中は、国民年金基金連合会、事務委託先金融機関等への一定の手数料がかかります。カブドットコム証券に対する手数料は無料です。投資信託運用期間中は、信託報酬等の諸経費が発生します。
- 60歳時点で通算加入者等期間が10年に満たない場合、段階的に最大65歳まで受取開始年齢が遅くなります。
- 運用商品の配分指定をされなかった場合、掛金や移換される資産は所定の期間経過後、全額「auスマート・ベーシック(安定成長)」で運用されます。
- iDeCo(個人型確定拠出年金)は、1人1口座が原則となります。(複数の金融機関を通じて加入することはできません。)
- 拠出限度額は年単位で管理されます。
- 課税所得がない方は、掛金の所得控除は受けられません。
- 所得控除は、本人の所得からのみ控除されます。配偶者の所得からは控除されません。
- 退職などにともない企業型確定拠出年金の加入資格を喪失した方は、6ヵ月以内にお手続きください。