投信レポート

投信レポート Vol.1 注目されるJ-REITへの分散投資

2019年1月10日

2018年の日本株式は、2011年以来7年ぶりに年間ベースでの下落となり、長年続いた上昇相場の調整局面となった。
そこで注目したいのが、利回りに着目した投資である。2019年も株式市場の調整局面が長引くことになると、利回りに着目した投資がより注目を集めると予想される。
2019年に入り、米国では世界的な株安を受けて利上げを一時停止するという見方が出てきているものの、日本や欧州など多くの先進国では金利が低水準のままであるため、債券への投資に対しては、依然として慎重な見方が強まっている。 このような局面で注目したいのが、不動産投資信託(REIT(リート))への投資である。2018年4月以降からJ-REITのパフォーマンスが相対的に堅調となっている。

以下、ここ5年間の日本株式(日経平均株価)とJ-REIT(東証REIT指数)の騰落率を比較してみた。

  日本株式 J-REIT
2014年 7.1% 25.3%
2015年 9.1% -7.9%
2016年 0.4% 6.2%
2017年 19.1% -10.4%
2018年 -12.1% 6.7%
2019年 ? ?

2017年は日本株式が上昇するなか、J-REITが下落した要因は、不動産市況は堅調であったが、長期金利が前年のマイナス圏からプラス圏に浮上し、長期金利の上昇懸念が高まったことが背景にあった。また、2017年は毎月分配型J-REIT投信の販売を金融機関が敬遠したことなどにより、投信による資金流出が続いたことも要因であった。
2018年は、年後半から投信による資金流出が縮小したこと、不動産市況の堅調が継続していることに加え、4%台の予想分配金利回りおよび日本株式との比較での価格変動率の低さが注目され、一転して上昇傾向となった。
今後のJ-REITは、底堅く推移するという見方が強まっている。依然として4%程度の予想分配金利回りが期待されることや、NAV倍率(不動産を時価評価した純資産価値に対する投資口価格)が1倍近くに低下していること、2025年大阪万博の開催が決定したことにより、2020年の東京五輪・パラリンピック終了後も堅調な不動産市況が続くとの期待感などが理由である。
J-REIT投資においては長期金利の急騰がリスク要因として挙げられる。しかし、長期金利の急騰懸念がなければ、高い配当利回りが期待できる資産として、特に日本株式が調整する局面においては注目されることになろう。個別J-REITの銘柄選定がわからないという方は、投信によるJ-REITへの分散投資をご検討されてみてはいかがでしょうか。

当社取扱いJ-REIT投信(3年リターン上位5ファンド)

 
  ファンド名 運用会社 3年リターン※1 販売手数料※2
1 フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド フィデリティ投信 5.59% 1.08%
2 Jリートアクティブファンド(1年決算型) 三井住友トラスト・アセットマネジメント 5.23% ノーロード
3 Jリートファンド 三井住友トラスト・アセットマネジメント 5.19% 2.7%
4 野村インデックスファンド・J-REIT (愛称:Funds-i J-REIT ) 野村アセットマネジメント 4.90% ノーロード
5 eMAXIS 国内リートインデックス 三菱UFJ国際投信 4.87% ノーロード

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